幸せな仕事

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葉っぱが風で揺れる音や鳥の声以外、自分達が黙っている限り音のない島の暮らし。

2年前にこの島にきてから、朝ご飯を食べながら八智代といろんな話をするようになった。

話題は、家族の事、猫の新しい餌の事、仕事の事、世の中の事件の事から、F1の来年のシート争いの事(僕が勝手にしゃべるだけ、、笑)、、、などなど、どうでもいいことも多い(笑)が、僕にはなんだか幸せな時間

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ふと目に入った本の表紙のキャラクター達「カクカクシカジカ」や「クウネルくん」を描いた人の事が気になって買ってしまったこの本。

帰りのバスの中で僕が読み、これまた興味ないと思っていた八智代も今朝布団の頭もとをみると置いてあって、どうやら読んだようだ。

今朝の八智代との話は自然とその事になったのだが、思ったのは、どんな理論的に見えるクリエーターも、もちろん理論ってのはバックボーンとしてはあるのかもしれないが、個々の仕事の発想ってのは僕らと同じ「これでしょ!だって私これが好きだもん」なんだなと。ちょっとほっとした(笑)。

また、「羨ましい」と話したのは、この方が関わっているようなテレビや雑誌で見かけるようなブランドの仕事ってのは依頼主である大企業と、広告代理店がついていて、予算もあって、広告を掲載する場所(雑誌媒体、テレビCM、ネット、、、)、商品を販売する場所や体制も整ってて、仕事も個々のクリエイティブな力を要求されるコアな部分以外は高度に理論的に進められる事から、自分の仕事の範囲も求められている事もはっきりしている事。

そんな体制であるから、当然キャラクターや商品デザインや商品ができた後も、「ブランド」は当初から関わったクリエーター達の手により、当初のコンセプトからずれる事なく、育ち、守られ、拡大していくのだ。

それに対して、僕らの関わる中小の企業の場合、ほとんどの場合、まず依頼主の企業自体が「なにがやりたいかわからない」ことが多いし(笑)、依頼内容は「今度作った商品のラベルをいい感じに作ってくれ」という明確なようで曖昧な依頼が多い。

もちろん商品や、シリーズ、企業自体の「ブランディング」などという考えはないし、仮に「せめてこの商品のブランディングだけでも」と言っても相手側としては単品の商品の「ラベルを描く人」として扱っている為、また現実的にも「ブランディング」という今日明日で結果が出ることのない、即効性のないものに、そこまで予算を裂く余裕もない。だから「パッケージデザインの完成が契約の終わり」というのがほとんどであり、長期的に厚みのあるブランドやキャラクターを育てることができない。

そのため、ブランドは完成したときがピークとなって、後は徐々に壊れていく事も多い。最初はコンセプトやデザインで売れたけど、守り育てることをしない為に、徐々に様々な部分がずれ始め、、、そして、彼らは言う「デザインがいかんかったね」(笑)。

それではいけないと言うのは簡単だが、中小企業には仕方ない部分もあり、悔しさと、切なさを感じる事も多く、、ほんとうに難しい。しかし、仕方ないとばかり言っててもなにも変わらないわけで、その条件の中で最高の提案をして、依頼主と共に笑う事のできるよう、そんな困難を難しいクイズを解くように楽しんでやっていけたらと思う。

そんな話を八智代としていて、つくづく感じたのは、2004年当時、小さな地方の下請けの飲料メーカーとして、自社商品はディスカウント店むけのペット飲料しかないけど確かな技術と28歳という新社長の柔軟な考えをもった友桝飲料と、博多の8テーブルしかない小さな「もんじゃ焼屋」の妄想癖のある典型的バブル世代の僕と、音楽は売れないけど絵は上手いバンドマンの八智代の三人がタッグをくんでうまれたチームで、「こどもびいる」という商品から始まり、友桝飲料自体の長期的なブランド作りに関わり、今年で8年目を迎えることができたことの幸せ。

もちろん三人いてのチームではあるが、製造メーカーである友桝飲料の社長の思いと決断無しには生まれなかった事を考えると感謝だし、それに応えていきたいねと朝食のホットサンドを頬張りつつ話した今朝の二人。

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by nocorita | 2011-02-17 15:18 | 島暮らし 仕事 | Comments(4)
Commented by 弁当屋 at 2011-02-19 14:27 x
毎度。
>まず依頼主の企業自体が「なにがやりたいかわからない」ことが多いし>(笑)
・・・・・・耳が痛い(笑)
Commented by nocorita at 2011-02-19 23:08
>弁当屋
おっす。いやいや、ちゃんとがんばっとるやん!
正直「中小企業」、つまりうちも含めてそんなもんよ。
大企業と比べると、色んな制約のある中小企業の場合、頭で考える「やるべきこと」と「実際問題としてやれること」の間に大きなギャップがあることが多くてみんな事業に対するモチベーションを保つのに苦労するんだとおもう(僕を含めて。)。「たどり着く事がほとんど不可能な壮大な夢を追いつづける」のは相当強い心がないと難しい。だからといって「身の丈にあった夢」なんてのは、「それって夢っていえるの?」と思うし(笑)。「夢までの上手な距離感」をもてたらなあと思う。
Commented by 弁当屋 at 2011-02-23 14:14 x
「夢までの上手な距離感」、良い表現やね(^.^)
Commented by nocorita at 2011-02-23 14:29
>弁当屋さま
ふふふ、、かっこよかろっ?(笑)


2009年春に能古島へ引っ越した僕らの仕事や生活の事


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