雨の「しこふむフェア」に行って来た

f0201157_10350502.jpg
 
 しとしとと雨が降る木曜日の博多駅前。「しこふむフェア」が開催された

 せっかくのイベントなんで「晴れたら良かったのになあ〜。だれっすか雨男?」とAさんと中野さんに聞いたらお互いを指差していたんで、あの二人の相乗効果と思う事にした。

 とはいえ、駅ビルの前の大きなガラス製の屋根のおかげでざっと10張あるテントが設置された広場が濡れる事はない。

 今回のイベントは僕も平成24年から講師の一人として参加させていただいている「しこふむ」というプロジェクトの販売研修を兼ねた販売会。

 ちなみに「しこふむ」とは福岡市の東部に位置する福岡県新宮市、古賀市、福津市、宗像市の4市の頭文字をとったもので、この4市と福岡県で構成する「宗像 粕屋北部地域広域連携プロジェクト推進会議」が平成24年から地域資源を活かした商品の販路拡大を目指す「販路拡大プロジェクト」としてスタートしたもの。

 予算の関係もあり、10回前後の様々な全体講習会(商品開発、販売、原価計算などなど)とその後の個別講習という形で、5年ほど関わらせていただいている「九州ちくご元気計画」と比べるとエリアも予算も小さな小さな事業であるが、筑後地域と同じく伝統や技術、そしてなによりやる気と元気を持つ事業者の方々とのやりとりは同じく小さな会社を営む仲間として仕事自体は大変であるもののとても楽しい。
f0201157_10344400.jpg
 農家の若い跡継ぎとして野菜や柑橘の栽培から加工品開発まで考えている岩隈農園の岩隈くん。
f0201157_10343848.jpg
 講習以後も時々コーヒーを飲みながら今後どちらに向かって行くべきか話しながらもなかなか見えてこなくて苦戦中の新宮の「カフェアッシュ」の岩永君とはまだまだ一緒に頭をひねらないといけない。
f0201157_10342999.jpg
 そして初年度から関わらせていただき、現在では個別の契約でお仕事をさせていただいている古賀の「青柳醤油」さんも宗像の「めぐみ鶏卵」さんの隣で出店。

 こちらは「パッケージデザインの提案」や「販路開拓」をしたいという思いで事業に参加されたが、今回の事業上は「販路拡大プロジェクト」ということで「今ある良い商品をもっと売って行く為にデザインを変えたり販促を学んだり」という目的のプロジェクトではあるが、考えるべきは「そもそもこの商品でいいのか?」「この商売のやり方でいいのか?」というもっと根っこのところまで戻って考えるべき場合が青柳醤油さんに限らず非常に多い。

 青柳醤油さんも最初は他社との差別化の為の「たまごかけごはん」のパッケージの魅力的なデザインへの変更や容器の変更という依頼から入ったが、お付き合いの中で見えて来たのは福岡の醤油屋さんのほとんどが抱える事情による「差別化の難しさ」だった。

 実は全国的に見て福岡の醤油屋さんの数は異常に多い。

通常醤油というのはそれぞれの醤油屋さんで大豆を原料に仕込んでいく。その仕込み方や原料、環境等で味が変わり、それが個性となる。

 しかし、福岡の場合は個々での製造をやめ、醤油組合でまとめて醸造した物を各醤油メーカーに運び、そこに甘味料等を添加して最終製品にするという方法をとっている。もちろん「だから劣っている」という訳ではなく、逆に品質管理という点で言うと良いと思うし、この時代に小さな醤油屋さんが多く生き残っているのはこの方法をとった故であるとおもう。

 しかし、「他社との差別化」という点でいうと非常に難しい。だって、元の醤油はみんな同じものだから。

 伝統調味料のブランドのイメージに欠かせない「職人の技」という部分が「醸造」という行程がない事からイメージ的に出しにくい。もちろんあとからの甘味料等の添加という作業はあるが、それを前面に出すことは消費者にとっては必ずしもプラスのイメージにはならない。

 この問題点を頭に置きながら、青柳さんのご夫婦と僕や八智代との雑談を重ね、出て来たのは「同業者との差別化の為には単にデザインを帰るとかではなく、製造工程で時間と手間がかかる作業があり、それがイメージだけでなく実際の商品の味にも添加物では出せない美味しさがいきる商品が必要だ」という結論。

 まあ「言うは易し」であるが、偶然ながら実は僕ら夫婦の中には以前から一つの「欲しい商品」のイメージがあった。

 実は八智代が梅が好きで、以前紀州の「梅製品専門店」で「うめポン酢」を見つけて取り寄せたのだが、ふたを開けてがっかりしたことがある。確かに梅も入っているらしいのだが、特に飲料メーカーの仕事をしているからわかるのかもしれないが、香りが間違いなく「うめ香料」を使っていて、そう、梅ガムみたいな香りで自然ではなかったのだ。その時「ちゃんと梅の香りだけで作ればいいのになあ」と話していたのだ。

 さらにポン酢については、この数年「ちょっと甘みのあるポン酢」が徐々に増えて来ているし、実際甘みがはいることにより、これまでのポン酢とは違った旨味がでる気がするし、そのままサラダとかモズクとかにも三杯酢のような感じで使えるので「あまみのあるポン酢」も作りたかった。

 そんな僕らの「欲しい」をミックスして提案し、そこに青柳醤油さんの醤油屋さんのアイディアを入れて開発が始まったのが「うめポン酢」
f0201157_12281626.jpg
ベースの醤油にアミノ酸等の化学調味料ではなく昆布、鰹をつけ込んで出汁醤油をつくる。美味しい時期の青梅を氷砂糖とともにつけ込んで梅シロップを作る。梅の香りのイメージの一つでもある紫蘇を酢に漬け込んで紫蘇の香りの酢を作る。それらを酸味と甘み、香りのバランスを見ながら何度も試作を作り「手間と時間をかけた商品」が完成した。

「うめポン酢」は「バイヤーズセレクション」の選考において対象商品に選出され2014年のスーパーマーケット&トレードショーで展示され、早速いくつかのお話をいただき、博多駅の地下のショップにも並んでいるのだが、単に一つの商品が生まれたということではなく、福岡で醤油屋さんが生き残って行くためにどんな方向の物つくりをしていくべきかという一例として(もちろんこれがすべてではない)面白い商品になったとおもう。
f0201157_10343463.jpg
ついでに博多阪急さんの地下食品売り場にいってみたら、そこら中に八智代さんのイラストを使っていただいていた。

やっぱりこうやって形になるとうれしいもんだ。感謝〜!












by nocorita | 2014-03-23 12:35 | 動画 | Comments(0)


2009年春に能古島へ引っ越した僕らの仕事や生活の事


by nocorita

プロフィールを見る
画像一覧

S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

記事ランキング

最新の記事

カタツムリハンター「Q」参上
at 2017-10-14 18:14
アザラシプリン&ナマケモノプ..
at 2017-10-11 14:29
大牟田市動物園の秋のイベント..
at 2017-10-04 17:17
「なめろう」が食べたくて
at 2017-09-25 09:56
糸島へ。「またいちの塩」&「..
at 2017-09-25 09:19

検索

以前の記事

2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
more...

カテゴリ

全体
会社案内
島暮らし
島暮らし 家
動画
飲料
食品
ガジェット
友人
遊び

島暮らし 畑
(有)ウィローへの行き方
子育て

画像一覧