商品はお客さんが育ててくれる。「Frula(フルーラ)」

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毎月僕らの元には僕らが企画やデザインに関わった商品の販売数のデータが届くのだが、友桝飲料さんから届くデータを見ていると発売から10年近く経った昨年くらいから急に売上を伸ばしている商品がある。

それが「フルーラ」というフルーツフレーバーのラムネだ。

そもそもは2005年頃。僕らが企画、デザインした「こどもびいる」が売れたこともあってか、ある日、友桝飲料さんから「ラムネのシュリンクラベルのデザインも”こどもびいる”みたいな感じにしてもらえませんかね?」とラムネを渡されて企画がスタートしたもの。
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(一般的ラムネ。写真はスーパーでよく見かける「ハタ鉱泉」さんの商品。これも胴体にシュリンクラベルつき)


「瓶の胴体にラベル(またはシュリンク)が貼られたラムネ」というのは、昔のラムネのリターナブル瓶(空き瓶を引き取って洗って再利用する)が徐々に減ってきて代わりにワンウェイ瓶(使い捨て)が増えていく中で、徐々に増えてきた。

しかし、僕の中ではラムネというのは「ラベルなんかなにもない状態」が一番ステキで、そこに何かを貼った時点でラムネではないとさえ思う。

そこで一旦は「それはやらないほうがいいですよ」と言ったのだが、あらためて渡されたラムネ瓶を眺めていると、「複雑」で「変わった形」をしていて、中には「ガラス球」が入っている、、、、なんとも女性的で可愛い形だなあと思った。

そこで「ラムネ瓶」を「ラムネを入れる瓶」としてみるのではなく、ラムネは忘れて単に「変わった形の瓶」と考えて、一から商品を作ってみてはどうだろうと提案し「ラムネ瓶を使った新しい飲料」の企画がはじまった。

といってもラムネ瓶はラムネ瓶なんで、味がどう変わろうと、普通のデザインではどうしてもラムネに見える。それならば、味も見た目も「ラムネと思えない商品」にしちゃおうと八智代と話して、フルーツフレーバー、それも当時あまり使われてなかったトロピカル系のフルーツのソーダを入れることにした。

選んだのはライチ、マンゴー、洋なし。なぜこの三つにしたかというと、、、
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僕が好きだからw。(写真はちょうど10年位前にタイの南部で撮った「親子でマンゴー」w)

デザイン、ネーミング共に幾つか作り、最終的にできたのが「フルーツ」と「ラムネ」から作った造語「フルーラ」

ラベルにはメタルっぽい印刷をして、表には日本語表記ナシという、バイヤーによっては「日本語書いてないと何かわからないからだめ」とか言われてもおかしくないデザインで決定w。

そんな中で最後まで「もめた」のが瓶の蓋を覆う「キャップシール」という部分で「オリジナルで作るとロットも大きいんでコストもかかるから、そこは既成品でいいんじゃないか?」という僕に、八智代が「どうしてもストライプにしたい!」と言う。

とはいえ、「みんなの意見を出し合って」なんてやり方は、このような商品の「企画」や「デザイン」にとっては「マイナスでしかない」と僕は思っているので、デザインについては八智代さんの意見を通すことにして、ラムネとしては異質の「黒と銀のシマシマキャップシール」に決定。

販売を開始したフルーラは都内の高級スーパー等で売られたり、雑貨屋さんで売られたり、お洒落な飲食店で使われたり、、

そのうちブログなどで「不思議な形の可愛い瓶入ジュースを買ったんだけど、よく見たらラムネ??」とか「ラムネに見えないラムネ」と書いてくれる人も出てきて「狙ったとおり」とは思いながらも、この手の「今までにない商品」というのは、「売れている商品は置く」けど「売れるかわからないものは置かない」傾向の強いスーパーなどは置いてくれるところがほとんどなく、売り上げ的には「爆発的なヒット」というまでには至らずだったのだが、発売から10年近くが過ぎていったところでの「売上上昇」の動き。
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確かに最近は、徐々に女性向けの雑誌に取り上げられたりして(写真はelle tableより)、天神のおしゃれなカフェで見かけたりすることも増えてきたなあ、、なんて思っていたのだが、昨年くらいから徐々に出荷量が増えてきており、調べてみると思わぬところで売れていた。

それは結婚式のプチギフト


たしかにインスタグラムで「フルーラ」で検索してみると沢山出てくる写真のほとんどがウェディングがらみ。

さらにそのまま使うのではなく、首の部分に「thank youタグ」という手作りのタグを作って取り付けて渡すのが定番みたいだ。
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(写真はフルーラを使っていただいている岡山の「restaurant & bar Juicy」さんよりお借りしました。)


こういう動きを見たあとだと、もらった人にプチギフトのセレクトのセンスが良いなあと思ってもらえる「可愛くて、でも高すぎない、ちょっと珍しい商品」+「当日のパーティーにあわせて自ら手作りしたタグ」というのがウケてるんだろうなあ、、、なんて分析らしきこともできるんだろうけど、10年前にこの需要を想定していたかと言われると、正直なかった。

商品の企画の際には、どんな商品をどこで誰にどのくらいの価格で売るかターゲットを考えて出しているのだが、作った本人も想像しなかったようなところで花開くことも多いもの

つくづく「商品はお客さんが育ててくれるんだなあ」と感じた出来事。

あーそうそう、、そしてそのコメントの中に「ストライプが可愛い」という言葉も結構あって、、、、八智代さんの勝ちでした!ごめんなさいw








by nocorita | 2016-04-13 17:52 | 飲料 | Comments(0)


2009年春に能古島へ引っ越した僕らの仕事や生活の事


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